2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧
色々あってすっかり忘れていた『うしとき』を本日から再開。現在381ページで、月一計画が早くも崩れる。
児童文学表ベストが『扉のむこうの物語』ならば、裏ベストは間違いなくこの『光車よ、まわれ!』で、上野瞭の『ひげよ、さらば』と並んで、二大トラウマ児童文学となっている。 日常に非日常が重なっていき、得体の知れない何者かに狙われながらも、子どもた…
ソシュールの言語学についての理解は確かにある程度深まったけれど、それ以上に感じたのは「コトバがなぜ通じるのか」というこのごく基本的な問いかけすら、現在の言語学では、論理的に実証出来ないという「コトバ」のやっかいさだった。あと恣意的で、線状…
昨日自分で書いていて読みたくなってしまったので読む。何度読んでも楽しい。まだ読んだことがなく、児童文学を読むのに抵抗がない人には是非ともお勧めしたい。あるいはお子さんと一緒に読んで欲しい。 今回初めて気がついたのだけど、最後の一行でふいに視…
大塚英志 『キャラクター小説の作り方』(講談社現代新書) 大塚英志 『物語消滅論』(角川oneテーマ21) 竹田茂夫 『ゲーム理論を読みとく』(ちくま新書) フォークナーの『サンクチュアリ』か『八月の光』あたりが出回ってないか、新古書店を回るも見つか…
『電脳コイル』を見て、『serial experiments lain』を見たくなったので、久しぶりにレンタルビデオ屋に行ったのだけれど、全巻貸し出し中だった。似たようなことを思った人がうちの近所にいたんだろうか。 ところで、思い出すのは『lain』だけではなくて、…
群像新人賞の『アサッテの人』が面白そうなので、『群像』を買おうかと思ったのだけど、920円もしやがるので買わず。文芸誌って儲からなくて大変なんだろうなぁ、とは思うものの、920円はやっぱり高い。「文芸雑誌はこれだけ儲からない!」ってな特集をどこ…
小説技法の紹介と批評理論の紹介の二部に別れていて、どちでも『フランケンシュタイン』一作のみが用いられているので、取り上げる項目ごとに作品を変えるような煩雑さがなく、詳細に取り上げられているので、実際に『フランケンシュタイン』読んだことがな…
石川文康 『カント入門』(ちくま新書) 廣野由美子 『批評理論入門』(中公新書) 野矢茂樹 『入門! 論理学』(中公新書) なんだか入門書ばかり購入。 中上健次 『地の果て至上の時』(新潮社) ネット古書店で購入。
この世界でいう通常空間ってのも、僕らの世界でいう通常ではない気がしてきた。『電脳コイル』の世界は単なる近未来でなくて、そもそも世界の成り立ちからして、僕らの世界とは違うんじゃないだろうか。 『電脳コイル』の世界では「電脳空間」と「通常空間」…
マルクス主義以降の現代思想の行き詰まりを示しておいて、そこから近代思想に立ち戻り、ニーチェ、キルケゴール、現象学、バタイユを援用して、現代思想の行き詰まりをある程度認めた上で、その打開策を探る、とおおざっぱに理解出来たことを書くとこうなる…
作者は本多秋五の姉の息子で大学教授なのだが、どうも本を書き慣れていないようで、分量的に本多秋五に関する記述が多いのはそれでいいとして、非常に構成が悪く、年代もあちこち行ったり来たりするし、単純な表記ゆれも多い。しかし色々知らないことも多か…
秋山さと子 『ユングの性格分析』(講談社現代新書) 大江健三郎 『新しい文学のために』(岩波新書) 古川日出男 『サウンドトラック(上下)』(集英社文庫) 前から読んでみたかった古川日出男をようやく古本市場にて発見。興味あるなら定価で買えよって…
通算五度目の視聴。はまってます。 このシーンをどう解釈するかで悩む。 京子もプログラムだったってことなのか。それとも電脳メガネを通してそう見えるだけの擬似的な攻撃なのだろうか。あるいは京子自信へのダメージではなく、電脳空間内にある京子の個人…
番宣を見て珍しく興味を持ち、金曜に放送された第一話の再放送と土曜放送の第二話を録画しておいて、今日見てみたらえらく面白かったので色々感想を書いてみたい。 近未来の話ながら、神社や駄菓子屋があり、街並みもことさら古めかしくはないものの、どこか…
中条省平 『小説の解剖学』(ちくま文庫) 中条省平 『小説家になる! 芥川賞・直木賞だって狙える12講』(ちくま文庫) タイトルの露骨さにちょっと躊躇してしまったのだけれど、結構面白そうだったので思い切って購入。どちらか一冊だけにしておいたほう…
真銅正宏『小説の方法 ― ポストモダン文学講義 ―』を一時間ほど読む。現代文学理論などほとんど知らないはずなのに、「ああ、こういったことは僕も考えたことがある」ということがチラホラとあり、それはつまり全然知らないつもりで、断片的に情報がはいって…
傑作。前衛的な語りの手法と高い物語性が見事に融和していて、ガルシア・マルケスや中上健次の痕跡を見いだせたのも楽しかった。 懇切丁寧な訳注(場面転換表、主要出来事年表、コンプソン家見取り図など盛り沢山)のおかげで難解さがだいぶ緩和されているの…
すっかり日が暮れてしまってから電車に乗ると、向かいの坐席のガラス窓に、こちらの坐席が映り込んでいた。それだけでなく、こちらの坐席のガラス窓に映り込んだむこうの坐席の様子も映り込んでいて、外の光景とこちらとあちらの坐席の三つの風景が、同時に…
数日間を開けるつもりが、結局ジェイソンの章も読んでしまう。前のふたつの章に比べると、普通の小説っぽくなるが、これはこれで面白かったりする。
二度の試行錯誤を経て(ということは月曜から毎日ドーナッツ作ってたってことだ)、どうにか自信を持ってドーナッツだといえるものが出来上がったので、以下にレシピを公開したいと思う。今回作ったのは、穴のあいてないこしあん入りドーナッツ。 1.まずバ…
竹田青嗣 『現代思想の冒険』(ちくま文芸文庫) ネット古書店で購入。 現代思想の大まかな流れくらいは学生のうちに把握しとかないといかんよなーと思い、学生の頃なにしとったんだろうかと思い出してみると、ニーチェやマルクスを直接読もうとして挫折した…
いやー傑作。上巻だけで十分満足してしまい、下巻はもしかしたらまったくの蛇足なんじゃないだろうか、と思えてしまうほどで、下巻を読み始めるのは数日間を開けてからにしようと思う。 最初の頃こそこのベンジーは何歳の頃のベンジーか、といったことがどう…
ベンジーくんを語り手とする第一章読了。あまり予備知識もなく読み始めたので、突然の場面転換の連続に当初混乱してしまったのだけれど、注釈を参考にしながら、30ページくらいまで読み進めるとだいぶ慣れてきて、実のところそれほど突然な場面転換でもない…
フライドポテト*1を揚げたあと、ふと、小麦粉に卵と牛乳と砂糖混ぜてこねて揚げれば、ドーナッツになるんじゃねぇかと思ったので、そうしてみると、ドーナッツ的なものが出来上がって、結構美味かった。今レシピ見てみたら、最初にバターで、小麦粉は最後だ…
ファウンデーションと地球〈下〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)作者: アイザックアシモフ,Isaac Asimov,岡部宏之出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1997/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (24件) を見る『ファウンデー…
早朝四時に読了。本書で一応完結しているけれど、実質的には『ファウンデーションと地球』へと続いているので、感想はまとめて書こうと思う。ファウンデーションの彼方へ〈下〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)作者: アイザックアシモフ,Isaac Asimov,…
裏表紙に『ファウンデーションの彼方へ』の重大なネタバレがあるので、未読の人は要注意。 ひさしぶりにぶっ続けで本読んでいるのでなんだかとても疲れた。下巻も残り150ページほど。ファウンデーションと地球〈上〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)作…
アイザック・アシモフ/岡部宏之訳 『ファウンデーションの彼方へ(上下)』(ハヤカワ文庫) アイザック・アシモフ/岡部宏之訳 『ファウンデーションと地球(上下)』(ハヤカワ文庫) アイザック・アシモフ/岡部宏之訳 『ファウンデーションへの序曲(上下…
どこかで旧三部作ほどは面白くないという評判を耳にした気がするのだけれど、取りあえず今のところ全然そんなことはなく、食事を取るのもそこそこに一気呵成に読了。下巻もこれから寝ずに読んでしまうのは間違いない。ファウンデーションの彼方へ〈上〉―銀河…