橋爪大三郎 『はじめての構造主義』(講談社現代新書)

たいへんとってもわかりやすい上におもしろく読めた。
「はじめての」とあるように構造主義の逐次的な解説ではなくて、レヴィ=ストロースがいかに構造主義にたどり着いたかをトレースするような構成になっていて、「構造」とは何かが浮かび上がってきたところで、スパっと終わる。構造主義を説明するのに、ソシュール言語学だけでなく、数学という補助線を引いてみせたのがこの著者の鮮やかなところで、これがあるおかげでわかりやすさが格段にあがっている。ブックガイドもついていて大変お得。

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

本日の購入

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積ん読本が文字通り山とあるのに、ふらふらっと古本屋にはいってふらふらっと本を手にしている。いまさら気づいたけれど、これはもう病気だ。