『女王の教室』

遅い夕食を終えたあとに何気なく見たドラマ『女王の教室』が面白かった。試験中どうしても尿意を我慢できなかった女子児童が、それを許さぬ鬼のような担任から、心優しき級友の助け借りて、どうにか教室から抜け出したはいいが、途中の廊下で堪えきれずお漏らしてしまい、廊下を伝う(何故だか透明の)尿の上に、涙がひとつ美しく零れるというマルキ・ド・サドも吃驚の幻想的な場面に、思わず快哉を叫んでしまった。腰をしぼった昔懐かしの女教師スタイルの天海祐希も良いし、殆ど全編目ん玉ひん剥いたまんまの女子児童も良い。これを作った人たちは控えめにいって変態だと思う。こういったものは大概一回目だけは面白いのだと思うのだけれど、次回も期待してしまう。ただ、天海祐希が凍りついた微笑を解き、あまつさえ笑顔で歌い踊ってしまうというエンディングは、不徹底でいただけない。これはあくまで虚構ですよというようなポーズはとらず、打ち切り覚悟でもっと突っ走れば良いと思う。