ヘトヘト

家の前に自転車をとめたところで、近所の子どもらに襲撃され、無理矢理遊びに参加させられた。定職もなくふらふらしているのを子どもなりに感ずいているらしく完全に舐められていて、こおりおにのルールを覚えておらず尋ねたところ、「アホやなぁ。そんなんも知らんのか」と口々に罵倒される。屈辱を覚え、これはもう手加減なしでやってやろうと半ば本気でかかるも、ひらりひらりとかわされ続け、三十分ほどですっかりヘトヘトになってしまい、「ホンマにあかん子やなぁ」とまた馬鹿にされる。「タイムやタイム、休憩や休憩」と、こそこそ抜け出し部屋に逃げ込んでバタリと倒れ込むと、それから一時間くらいクタクタで動けなかった。そのまま寝そべったままで、太宰治が新潟の高校に講演にいった帰りに剣道の先生に間違えられるという短編を読んだ。真剣さが持つユーモアというものが、真剣かつユーモラスに書かれていて、太宰治はえらいなぁと思った。寝てばかりもいられないので、まだふらふらしつつも起き上がり、昨日の残り飯で簡単に炒飯を作って、野球中継を見ながら喰った。今日は贔屓チームが負けてしまった。明日は多分筋肉痛だと思う。