倉知淳 『まほろ市の殺人 春 無節操な死体』(祥伝社文庫)

真幌市という架空の地方都市を舞台にした「幻想都市の四季」という競作の一作。これにてこのシリーズは四作とも読了。
途中で、あるいはひょっとしたらこんな真相ではないか。いやそんなハズはあるまい、と思ったことがほとんどそのまま真相であったりしてがっかりする。他のまほろ市シリーズもそうだけど、舞台が真幌市である必然性がまるでなく、ということはつまりまほろ市シリーズという企画自体が失敗だったと言えてしまうのではないか。企画自体は面白そうであっただけに残念。