『THE 有頂天ホテル』

金曜の夜ということもあったのだろうけど、公開から二週間が過ぎ九割がた劇場が埋まっているということは十分に盛況だといっていいのだろう。
個々の出来事自体はおさだまりのお約束の範囲のことで、大きく予想を覆されるということはないのだけれど、それらがあまりにも多く積み重ねられることで、展開が読めるとか予定調和だとかそんなことはどうでもよくなり、ただただ、わははと笑える楽しい映画だった。先週見た『キングコング』が楽しいながら不思議なほどあとに何も残らなかったのに比べ、見終わったあとに「あそこのあれが面白かったね」などと言い合いたくなるので、けして一人で見に行ってはいけない。