山田正紀 『神狩り2 リッパー』(徳間書店)

火星で発見された古代文字ってのはどうなんったんだろう。前作の主人公、島津圭助もしぶとく生き残ってるし、もしかしたら『神狩り3』があるのかもしれない。
ここに出てくる神の概念は士郎正宗が『攻殻機動隊』(の欄外)で書いていた神の概念と似ているように思ったのだけれど、どれほど似ていてどれほど違うものなのかは難しくってよくわからない。
一番印象的だったのは、三人称で書かれているはずなのに、まるで作中に登場しない人物による一人称で書かれているかのようだったことで、成功しているかどうかは微妙だけれども、いわゆる「神の視点」とは違った三人称の在り方の模索なのではないかと思う。

神狩り 2 リッパー

神狩り 2 リッパー