倉知淳 『日曜の夜は出たくない』(創元推理文庫)

泡坂妻夫風味の連作短編。ミステリとして格別出来がいいわけではないのだけれど、それぞれの短編ごとに語り口に一工夫あって、登場人物が皆愉快なので、ミステリとして不出来かな、と思える部分はさほど気にならないし、解説で小野不由美も書いている通り*1変にこねくり回してないのが好印象。最後のおまけも楽しい。

日曜の夜は出たくない (創元推理文庫―現代日本推理小説)

日曜の夜は出たくない (創元推理文庫―現代日本推理小説)

*1:この解説に旦那への皮肉が込められているように思うのは僕が意地が悪い所為だろう。