後藤明生 『壁の中』(中央公論社)271/566。 立花種久 『鳥獣図鑑』(『喪われた町』れんが書房新社) 『鳥獣図鑑』のノンブルの横に記された「鳥獣図鑑」というタイトルの「鑑」が左に九十度倒れていて、今まで見たこともない難しい漢字のように見えた。こ…
真夜中に、自転車に乗って堤防の上を走っていると、無数の黒々としたものが、こちらからあちらへとずらずらとぶらさげられていて、それがまるで吊るされた人影のように見えて寸刻ぎょっとするも、あれは夕方見たばかりの、いまだ仕舞われない鯉のぼりなのだ…
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