本日の読書

古井由吉 『親坂』(『椋鳥』中公文庫)
複雑怪奇を極める男と女の話。
女を抱きにいく度に語り手の家に預けられる幼い娘の描写がなにやら恐ろしいほどで、最後の語り手の台詞にはゾォっとしてしまった。下手なホラーよりよほど恐ろしく、よくもまぁこんな話が書けるものだと舌を巻くというより呆れてしまった。