『ローズ・イン・タイドランド』(2005/テリー・ギリアム監督)

lain』が借りられたのでついで借りてくる。
現実の中に空想を持ち込むのは、子どもにとってそれほど特別なことではなくって、狂喜と紙一重だとしても、当事者であるローズにとってそれは日常的な出来事であり、その空想とごちゃ混ぜになった日常が崩れ去り、良識的な婦人の庇護下にはいったことで、ローズの本当の悲劇は始まるんじゃないだろうか。つまりローズの日常の中ではまだ死んでいなかった父親が、婦人の庇護下にはいることによって、父親が生きているという空想が破られてしまう。そう考えると、ラストシーンはひどく陰惨なものとなる。

ローズ・イン・タイドランド [DVD]

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