作家の娘たち

阿川弘之の『南蛮阿房列車』を読んでいて、阿川弘之の娘の阿川佐和子檀一雄の娘の檀ふみとが親しい友人であることを思い出し、父親同士にも交流があったのだろうかと、wikipediaを覗いてみて、小森のおばちゃまこと小森和子が、檀一雄の愛人であったことを知りショックを受けたりした。
ところで阿川佐和子壇ふみも、本業はタレントということになるのだろうけど、共にエッセイストでもあって、作家の娘は作家やエッセイストになる率が、息子のそれよりも高いように思った。ちょっと思いつくだけで、森茉莉(父・森鴎外)、幸田文(父・幸田露伴)、萩原葉子(父・萩原朔太郎)、岸田今日子(父・岸田国士)、井上荒野(父・井上光晴)などがいる。吉行淳之介(作家)、吉行和子(女優)、吉行理恵(詩人)の吉行兄妹の父親も作家で詩人の吉行エイスケなのだが、この場合は息子たちのほうが有名だろう。話はちょっとずれるけれど、星新一の祖母が森鴎外の妹、小金井喜美子だったりするのは、あまり知られていないような気がする。