内田百間 『第三阿房列車』(新潮文庫)

阿房列車」が第三で終わってしまうのはなんだか腑に落ちなかったのだけれど、最終列車となった『寝台列車の猿 不知火阿房列車』には、阿房列車運行者のドッペルゲンガーとでもいうべき謎の乗客が出てきたりして、なんだか終わりらしい雰囲気がないこともない。あるいはこの『第三阿房列車』刊行後に、百間と親交が深かった宮城道雄が、刈谷駅付近で夜行急行「銀河」から転落して急死したことが関係するのかもしれない。『東海道刈谷駅』という著作があるのでこの辺りことが書かれていそうだ。

第三阿房列車 (新潮文庫)

第三阿房列車 (新潮文庫)

ところで、Simutransというフリーの鉄道経営ゲームがあって、海外のゲームなのだけれど、標準で日本語化ファイルが組み込まれていて、日本製のアドオンも充実しているので、「阿房列車」をちょっと再現してみたりした。


某月某日十二時三十分東京駅発特別急行第三列車「はと」。牽引車はEF58。編成がちゃんとあっているかどうかは自信はない。白いラインがあるのが一等展望車。青いラインが二等車。二等車に挟まれているのが食堂車。

「はと」。途中牽引車が蒸気機関車のC62に付け換わっているので付け換えてみた。残念ながらゲーム上は付け換えは再現出来ないので手動付け換え。

Simutransに関して詳しいことはこちらを参照のこと。