『電脳コイル』第八話「夏祭り、そして果たし合い」(ETV)

イリーガルが電脳ペットの幽霊みたいなものなのだとしたら、前回書いたデリートされた情報が蓄積されている電脳物質にとってのあの世のようなものが本当にありそうだ。イサコの髪に人の顔が浮かび上がっていたのもそういった電脳霊の一種なのだとしたら、人もイリーガルに為りうるということだろうか。イサコの体に鍵穴が浮かんできたのもイサコがイリーガルに取り憑かれている、あるいは自ら取り込んでいるためで、いくつか鍵穴を集めるとあの世とこの世を行き来できるようになるとか。三話では鍵穴は二つだったけど、アクセスブックのキャラ設定では三つあったから、増えていくということはありそう。単に三話では三つめが見えてなかっただけかもしれないけど。

イサコの誕生日は4月4日(オバちゃんが見ていたプロフィールから)。そうするとヤサコの夢の「4423」は「44(イサコ)」の「23(にーさん)」ということになる。「4423」が本当にイサコの兄さんなのだとしても、これは多分裏設定の駄洒落みたいなもので、第一話のヤサコの回想シーンの背景に「臨床 4423」というファイルがあることから、「4423」はイサコの兄がヤサコの祖父の患者か、被験者だった時の番号だろう。自分を番号で呼ぶのは明確な記憶を失った状態にあるからだろうか。第七話でのイサコの説明にあった「イリーガルは自分が何者であったかも忘れている」というのも符合しているように思う。

キャラ的にわざわざ浴衣など着そうにないイサコが浴衣を着てきていたのは、母親の幸子さんに、「お祭りに行くなら浴衣ぐらい着ていきなさい」とか言われて「母さんがそういうんだったら……」みたいのがあったからだと妄想してしまう。イサコは僕の中ではすっかり身内デレなキャラになってしまっている。

オバちゃんも古流の暗号札を使っていたということはコイル探偵局の一員なのか。あるいはメガばあとは別の流派なのか。それともメタバグを練ってメタタグを作れるのがメガばあだけということで、別な方法でもメタタグを作れるんだろうか。

階段の話の時、ヤサコの母親がなんとなくすっとぼけていたように見えた。

ブリーフ人形四度目の登場。あれは一体何のキャラクターなんだろうか。メガマス社のマスコット人形?