後藤明生 『蜂アカデミーへの報告』(新潮社)

岩井氏とのが蜂談義をそのまま後藤明生の自説解説みたいになっていて、井伏鱒二の『スガレ追ひ』に対しての「このウソかホントか、すれすれの境界。ウソでもありホントであるところの境界。その境界が、この小説の妙味ですな」という言葉は、そのままこの小説の面白さでもある。「蜂」を「文学」と読み替えることも出来るのではないかとも思うがもう少し考えてみたい。
手元に置いておきたい一冊なんだけど、入手困難なんだよなぁ。中央図書館には何冊も所蔵されていたから、一冊くらい定価で買い取らせて欲しい。定価千円だし。

蜂アカデミーへの報告

蜂アカデミーへの報告