2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『キング・コング』

お正月気分も抜けきったところでお正月映画を見る。美女と野獣の純愛アクション娯楽大作映画。上映時間が三時間を超えるのに関わらず中だるみすることなく最初から最後までまるまる楽しめた。にも関わらず、見終わったあとには不思議なほど何も残らない消化…

本日の読書

後藤明生 『四十歳のオブローモフ』(文藝春秋)読了。

後藤明生 『四十歳のオブローモフ』(文藝春秋)

新聞連載を元にした後藤明生の初長編。オブローモフとはゴンチャロフの小説『オブローモフ』の主人公のことで、教養はあるが怠惰なインテリゲンチャのことなのだそうだ。 雑多なまでに多くのことが語られるのだけれど、それらはゆるやかながら重層的に折り重…

本日の読書

後藤明生 『四十歳のオブローモフ』(文藝春秋)少し。

同級生

担任の教師が冬休みの課題を黒板に書き記した。その中にいくつかの選ばれた映画の中から一つ選んで感想を書くというものがあったのだけれど、光のあたり具合の所為か、板書された映画のタイトルがちゃんと見えず、しかたなしに隣りの席の女の子に聞くことに…

本日の購入

後藤明生 『四十歳のオブローモフ』(文藝春秋) ネット古書店にて。

本日の読書

P・D・ジェイムズ/青木久惠訳 『ある殺意』(ハヤカワ書房) 後藤明生 『四十歳のオブローモフ』(文藝春秋)少し。

P・D・ジェイムズ/青木久惠訳 『ある殺意』(ハヤカワ書房)

P・D・ジェイムズの第二長編。殺人事件後の人々の言動、関係に重点が置かれ書かれているので、お話としては非常にシンプルでありながら濃厚。そこが「よくいえば重厚、悪く言えば退屈」といわれる所以であって、解説で毎回異なる解説者が同じことを繰り返し…

本日の購入

東野圭吾 『容疑者Xの献身』(文藝社)

本日の読書

東野圭吾 『容疑者Xの献身』(文藝社)

東野圭吾 『容疑者Xの献身』(文藝社)

一時アンチ新本格を標榜していた僕にとって東野圭吾は連城三紀彦と並んでのお気に入りのミステリ作家で布教活動に努めていたりしたぐらいだったのだけれど、東野圭吾が描く男女関係(特に女性描写)が段々と受け付けられなくなってきて『白夜行』を機に読む…

アイザック・アシモフ/岡部宏之訳 『ファウンデーション 銀河帝国興亡史1』(ハヤカワ文庫)

id:kbehindさんがアイザック・アシモフの『夜明けのロボット』を読んでおられるのでざっと読み返してみたら、ファウンデーションシリーズを全く読んでいなかったことに気づき、本棚を探してみたところ一冊だけ持っていた。もう少しシリーズを揃えてから読も…

ここ数日の読書

P・D・ジェイムズ/山室まりや訳 『女の顔を覆え』(ハヤカワ文庫)読了。 フランツ・カフカ/長谷川四郎訳 『カフカ傑作短編集』(福武文庫)少し。

新年明けてから読んだのが、フランス文学、日本文学、アメリカSF、イギリスミステリと、この分け方自体は適当で意味はないものの、傾向らしいものがまるでなく自分のことながらいささか呆れてしまった。

P・D・ジェイムズ/山室まりや訳 『女の顔を覆え』(ハヤカワ文庫)

P・D・ジェイムズは、『女には向かない職業』『皮膚の下の頭蓋骨』と続けてコーデリア・グレイものを読んで感銘を受けたので、古本屋で見かける度に買ってはいたものの、結局コーデリア・グレイもの以外は一冊も読んでいなかった。年末に五・六年ぶりに『女…

本日の読書

フィリップ・K・ディック 『高い城の男』(ハヤカワ文庫)読了。

フィリップ・K・ディック/浅倉久志訳 『高い城の男』(ハヤカワ文庫)

第二次世界大戦が枢軸国側の勝利で終わり、ドイツと日本が世界を二分している世界が舞台。読むまではもっと現実と虚構が複雑に入り混じったようなものだと思っていたのだけれど意外とそうではなくて、すると、作品の中で小説として登場する我々が知る「現実…

本日の購入

阿部昭 『千年/あの夏』(講談社文芸文庫) 金子光晴 『人よ、寛かなれ』(中公文庫) 獅子文六 『海軍』(中公文庫) 鈴木三重吉 『古事記物語』(角川文庫) 小林秀雄 『作家の顔』(新潮文庫) 草野心平編 『宮沢賢治詩集』(新潮文庫) 若竹七海 『サン…

本日の読書

井上光晴 『地下水道』(岩波書店)読了。 池田満寿夫 『エーゲ海に捧ぐ』(『エーゲ海に捧ぐ』角川書店)

井上光晴 『地下水道』(岩波書店)

今まで読んでことのある井上光晴の作品と比べてだいぶんと雰囲気が違っていて、年譜を見てみると、今まで読んでいたのは三十代から四十代にかけての作品で、この『地下水道』は五十三歳の時のものだった。齢を重ね重厚になるというよりむしろ軽妙になってい…

本日の読書

ジャン=フィリップ・トゥーサン 『ためらい』(集英社文庫)読了。 井上光晴 『地下水道』(岩波書店)少し。

ジャン=フィリップ・トゥーサン/野崎歓訳 『ためらい』(集英社文庫)

友人を訪ねるためにわざわざやってきながら、なんだかよくわからないためらいのために友人の家を訪れずことが出来ず、その「ためらい」の周辺を妄想を交えいつまでもグルグル回っているというほとんどそれだけの話で、実に僕好み。