2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

昨日の購入

アイザック・アシモフ/岡部宏之訳 『第二ファウンデーション』(早川書房) 古本屋で見つけたかったのだけれど、ついに発見出来なかったので定価で買う。定価で買ったからには近いうちに古本屋で見つかるはずだ。

アイザック・アシモフ/岡部宏之訳 『第二ファウンデーション』(早川書房)

前巻に登場したミュータント、ミュールによる第二ファウンデーション探索と、第一ファウンデーションよる第二ファウンデーション探索の二部に別れているのだけれど、どちらも完全にミステリの筆法で書かれていて、いささかアンフェアなところがないではない…

安部公房 『笑う月』(新潮文庫)

夢の考察、夢に関するエッセーのようなものから始まって、徐々に夢そのものへと移行していく短編集の流れそのものが実に夢っぽい。 ところで、起きた時に思い出す夢は、どれほど夢見ている時の夢と同一なのだろうか。僕も自分自身の見る夢に興味を引かれるこ…

近頃の購入

藤枝静男 『虚解』(講談社) ネット古書店で購入。数日前に届く。図書館で借りて既に読んでいるのだけれど、もう一度読み直している。『みな生きもの みな死にもの』『ゼンマイ人間』『やっぱり駄目』『みんな泡』『人間抜き』などタイトルからしてなんだか…

藤枝静男対談集 『作家の姿勢』(作品社)

小川国夫の解説などで知ってはいたけれど、藤枝静男は実によく喋る。やはり平野謙、本多秋五の二人と対談しているのが楽しそうで、平野は男前でよくモテて、おれはぜんぜん駄目だった、と何度も繰り返しているのが楽しい。 阿部昭との対談中に、藤枝静男の小…

踏切にて

制服の下にジャージをだらしなく着込んだ女子高生が二人、自転車に跨りながら踏切待ちをしていて、別れた彼氏がどうのとかそんな話をしていて、ここ数日気がくさくさしていて、ちょっと滅入り気味だったから、そのあけすけな態度にげんなりとしてしまった。 …

城塞都市カルカソンヌ

昨日深夜に放送されていた「世界遺産の旅」(NHK)のカルカソンヌの回を見たのだけれど、中世フランスにおける一大事件であるはずの、悪名高いアルビジョア十字軍によるカルカソンヌ攻略については一言も触れられていなかった。あるいはそういう方針なの…

都筑道夫 『神変武甲伝奇』(角川文庫)

時代小説はほとんど読んだことがないので比較は出来ないのだけれど、伝奇小説でありながら江戸時代の生活感のようなものがよく出ていて、江戸風俗案内のようですらあり、活劇シーンや、それなりに必然性のあるお色気シーンが程よく配されていて話の展開は割…

本日の購入

都筑道夫 『神変武甲伝奇』(角川文庫) 夏目漱石 『草枕』(新潮文庫) 夏目漱石 『彼岸過迄』(新潮文庫) 佐藤謙三校注『今昔物語集 本朝仏法部 上巻』(角川文庫) 阿部知二他編 『西洋故事物語』上下(河出文庫) 金田鬼一訳 『完訳 グリム童話集』(三)…

今週の購入

藤枝静男対談集 『作家の姿勢』(作品社) ネット古書店にて購入。三日前に届く。なんとなく入手しづらいように思っていたので安価に購入出来てうれしい。 対談相手は、阿部昭、平野謙、坂上弘、富士正晴、中上健次、小川国夫、本多秋五、平岡篤頼。

阿川弘之『南蛮第2阿房列車』(新潮文庫)

内田百間の『阿房列車』との最大の違いは国内か国外かということではなく、ヒラヤマ山系くんの不在であると思う。阿川弘之のお供はいつも不平不満だらけで、ただ列車に乗るだけの阿房らしさを肯定的に読んでいる身にしてみれば、彼らの存在はどうにも邪魔っ…

内田百間 『第三阿房列車』(新潮文庫)

「阿房列車」が第三で終わってしまうのはなんだか腑に落ちなかったのだけれど、最終列車となった『寝台列車の猿 不知火阿房列車』には、阿房列車運行者のドッペルゲンガーとでもいうべき謎の乗客が出てきたりして、なんだか終わりらしい雰囲気がないこともな…

またもや夢中阿房列車

すっかり阿房列車漬けになったようで、またも列車の夢を見た。しかも今度ははっきりと阿房列車の夢なのだが、なんだかとてもややこしい夢だった。 作家らしい女性が、阿房列車に乗っているのだが、その光景と、その女性が書いたらしいその「阿房列車」の文章…

本日の購入

金子光晴 『マレー蘭印紀行』(中公文庫) 北森鴻 『凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルⅠ』

内田百間 『第二阿房列車』(新潮文庫)

すっかり阿房列車めいてしまって、『第二阿房列車』を読み終え、引き続き『第三阿房列車』と『南蛮阿房第二列車』を読み進めている。自然読み比べるような恰好になって、やっぱり内田百間*1 のほうが面白いなぁと思ってしまうのはなんだか阿川弘之に申し訳な…

作家の娘たち

阿川弘之の『南蛮阿房列車』を読んでいて、阿川弘之の娘の阿川佐和子と檀一雄の娘の檀ふみとが親しい友人であることを思い出し、父親同士にも交流があったのだろうかと、wikipediaを覗いてみて、小森のおばちゃまこと小森和子が、檀一雄の愛人であったことを…

阿川弘之 『南蛮阿房列車』(新潮文庫)

内田百輭の「阿房列車」との違いは、「南蛮」と付くとおり海外に限定されてあるところなのだけれど、内田百輭が、列車に乗って行って戻ってくる行為そのものに重きを置いていて車輛そのものにはそれほど固執していないのに対して、阿川弘之のほうは、車輛そ…

夢中阿房列車

このところ寝る前に阿川弘之の『南蛮阿房列車』を少しづつ読み進めていたせいか、列車に乗る夢を見た。 乗り込んだのは、通常の列車の二倍くらい幅のある大きな列車だったのだけれど、前に列車のなかに動物園やプールなどが完備された馬鹿でかい列車に乗る夢…

カズオ・イシグロ/土屋政雄訳 『日の名残り』(ハヤカワepi文庫)

おもしろうてやがてかなしき執事物語。 年老いた執事がイギリスの田園風景のなかを旅しながら懐かしい思い出を思い返すという進行と回顧の二重構造のなか、その回想にも、語られることのなかに、語られないことが透けて見えていて、召使いであるとともに、屋…

小松左京 『果しなき流れの果に』(ハルキ文庫)

どわぁえらいおもろいがな、と一気呵成に読了してしまう。小松左京の最高傑作というだけでなく、日本SFの最高峰なんじゃなかろうか。なんでこんな傑作を読み漏らしてたんだろう。光瀬龍の『百億の昼と千億の夜』と類似点が多いが、広げた風呂敷をちゃんと…

天麩羅

夕飯に天麩羅を揚げる。ワカサギとシシトウとナスという組み合わせが我ながら渋い。天つゆも自分で合わせる。こんなことばかり上手くなっていいんだろうか、と少し思う。

本日の購入

小松左京 『果しなき流れの果に』(ハルキ文庫) 「十セントの紅茶」というブログ名は、小松左京の小説に由来するというのに、ここ何年も小松左京を読んでおらず、なんとなく後ろめたい気持ちがあったりしたので、本屋で偶々目についたのを機に購入。

映画の日

映画の日なので映画を見に行こうかと思ったのだけれど、見たい映画に限って見られる時間帯に上映されていなかったので行かず。それにしても通常時の大人料金千八百円というのは高すぎる。普段から千円ポッキシだったならば、月に二度は見に行くのに。